本校では,学力向上フロンティアスクール事業での研究を英語・数学・理科の3教科を中心にしてきた。その3教科の授業形態について比較検討してみたい。
英語については数年前から均一(機械的な分け方)の少人数授業を行ってきており,それが定着していたため,習熟度別や課題別といった少人数にすることに対してもそれほど抵抗なく導入できたのではないかと考える。また,英語科での少人数授業を継続してきたことは他教科,特に数学で行った少人数授業にも大きな影響があったと考えている。単元ごとに授業形態を変えることに抵抗感があまりなかったのは英語科での少人数授業の経験があることが大きいと感じている。
ティームティーチングについては,行う授業のすべてをティームティーチングで行うことが望ましいと考える。昨年度の英語・数学科が1年生に対して行ったアンケートの結果(英語科21ページ,数学科29ページ)から週3時間中2時間がティームティーチングの英語と全授業がティームティーチングの数学とを比較すると生徒の評価はほとんどの場合について数学科の方が良好である。これは教科による格差ではなく,ティームティーチングが行われたのが2/3であったか,全授業であったかによるものであると考えている。理科におけるティームティーチングについては全授業では行うことができていないが実験を行う上では有効にできていると考えている。
保護者の少人数授業に対する意識はほとんどの方が肯定的な考え方であることがアンケートで分かった。また,少人数授業を行うのであれば習熟度別で行ってほしいという意見が多く見られた。ただし,その際にクラス分けなどで差別感がないように配慮してほしいという意見も多くよせられた。
生徒の少人数授業に対する意識も肯定的な考えが多く,習熟度別で少人数授業を行った際も劣等感を感じるよりも分かりたいという思いの方が大きかったようである。劣等感,差別感をあまり感じなかった要因としてはクラス数が2つしかないこと,2段階にしか分かれていないことがある。1学級あたりの教員数が2名であるので2クラスまでしかできない現状なのであるが,これを3クラス・4クラスのように細分化していくと劣等感や差別感を感じやすくなるのではないかと推測している。
今回の学力向上フロンティア事業が終了した後にも,授業形態の工夫や教材の開発などを続けていく必要がある。この研究が研究のためだけに終わらないよう,今後も分かる授業を目指して努力し続けなければいけないと感じている。