卒業式の時の保護者席を最前列にしようとした。最前列とは正面前列中央に卒業生、その左右に保護者席と考えたのだ。単に目新しさを狙ったのではなく、理由は三つあった。義務教育の9年間を見事修了して巣立つわが子が、壇上で卒業証書を受け取る場面を間近で見て欲しい。私のお祝いとお礼の言葉も間近で聞いて欲しい。そして、卒業生の歌声(特に卒業式後の2曲)を間近で聞いて欲しい。
従来どおりの最後部席なら、ご家族のビデオやカメラ、ケイタイによる撮影は黙認だったが、最前列となるとすべて禁止になる。当然、私語を一切しない(最後部でも同じだが)こともあわ
せて守ってもらわなくてはならない。また1・2・3年生の起立・着席等の所作のたびに谷間のような存在になる。こんな不都合なことがあると分かっていても、三つの理由のほうが私には魅力があった。
それをあっさり断念する事実に気が付いた。これまでの卒業式は横に広がって最前列に卒業生が並んでいた。しかし保護者席を卒業生と同じように前に設けると横幅は半分になるから、縦に二倍、長く並ぶことになる。つまり、卒業生の多くが壇上から遠のき、壇上に近い位置に保護者の大勢が並ぶことになる。これはまずい。
学校側の(感動的な卒業式にしたい)という想いを伝えるために、実現しなかった案を紹介した。