校長室の窓から 10月5日
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  「生徒は感動で育つ」と、私が教員に訴えることが多くなった。しかし実は教員も、生徒による感動的な行事で育っている。昨年度の国中祭、3年生の合唱のレベルの高さに感動したのは生徒・保護者・地域住民だけではなく、教員も同様だった。だから今年度の体育祭や部活壮行会は新たな感動を生んだ。
 国中祭に向けて生徒たちのコーラスが、窓から聞こえてくるようになると、私は何となく落ち着かなくなってきた。「国中祭で生徒に感動を!」と教員に訴えているだけの自分が恥ずかしくなったのだ。そして、「率先垂範」が学校経営信条である私は、(教員を感動させたい)と思った。
 1日の朝、全校生徒の前で私は英語講話に挑戦した。Today,I make a speech all in English.で始めた講話に、生徒や教員はスタートから驚きの表情を浮かべた。全くの初体験で極度の緊張の中にいながら、五分間、私は壇上からそれを楽しんだ。私と、英訳してくれた英語教員とパターソン先生の三人しか知らない“サプライズ”だった。講話が終わると先生たちから拍手が湧き、全校生徒がそれに続いてくれた。内容の細部は伝わらなかったとしても、“心意気”は届いたと感じて壇上から下りた。
 英語が苦手で、記憶力も衰えた私は秘密裏に大変な反復練習をした。その悪戦苦闘ぶりは、講話後に「校長だより」に書き、教員に配布した。
 「感動を生徒たちに!」とがんばる先生たちの背中をみて、新生徒会本部役員を中心とした国中生はすばらしい国中祭を、先生・保護者・地域住民にプレゼントしてくれることだろう。