水 平 社 宣 言

 全国に散らばっている,われわれ差別を受けている人々よ,団結せよ。
長い間,いじめられてきたなかまたちよ,明治になって50年,
平等だといわれても,実際はそうではなかった。
同情やあわれみでは差別はなくならないのだ。
このことを思えば,今,われわれ自身から人間を尊敬することによって,
自ら,自由と平等を求める集団運動を起こすのは,当然のことである。

 なかまたちよ,われわれの祖先は,自由と平等を心から求め実行してきた者であった。
きびしい支配政策のぎせい者であり,たくましく社会や文化を支えてきた者であった。
心を引きさかれるようなどんなにきびしい差別の中でも,人間としてのほこりは失わなかった。
そして,今,そのぎせい者のわれわれが,差別を投げ返す時がきたのだ。
われわれが,差別を受けてきた者であることをほこりうる時がきたのだ。

 われわれは,自分自身を低くみたり,おく病になったりして,
これまでたくましく生きてきた祖先をはずかしめたり,人間の尊厳をおかしたりしてはならない。
人の世がどんなに冷たいか,
人間を大切にすることが本当はどんなことであるかをよく知っているからこそ,
われわれは,心から人生の熱と光を求め,その実現をめざすものである。

 水平社はこのようにして生まれた。
 人の世に熱あれ,人間に光あれ。

 大正11年(1922) 3月3日 全国水平社創立大会






※ 水平社宣言の全文を現代の言葉にわかりやすくしたものです。