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研究テ−マ
学ぶ喜びと楽しさを感じ、確かな学力を身につけるために
−基礎・基本の定着を図り,個が生きる学習指導の工夫−

研究内容及び方法について

 平成15年度と16年度の2年間,確かな学力を身につけるために,「学ぶ喜びと楽しさを感じ,確かな学力をつけるために」という研究主題のもと,研究を進めてきた。児童の実態をふまえて,1年次は「基礎・基本の定着を図り,課題解決力を培う指導の工夫」,2年次は「基礎・基本の定着を図り,個が生きる学習指導の工夫」をサブテーマとた。個に応じた指導の工夫を図るために授業改善をしていくことで, 確かな学力が身につき, また単元を見通した綿密な指導計画と指導過程の工夫とともに, 指導に生かせる評価のあり方を工夫することでより確かな基礎学力の定着を図ることができるだろうと考えたからである。
 まず, 授業改善の第一として授業の中での学び合いの場を価値の高いものとするための実践を 研究授業だけでなく日々の授業の中でも構想していった。1時間の授業の中で設定された学び合いの場がどのような価値を持つものであったかを授業研究の視点としてあげ, 価値ある学び合いに向けて研修を積み上げることができた。
 授業改善の第二として、指導内容や発達段階に応じた少人数指導の形態及びあり方を考え,課題別, 習熟度別, TTと形態を使い分けていった。 さらに, 指導に生きる評価の工夫として, 児童一人一人の自己評価力を高めるとともに,評価の場の工夫として単元内といった長期的な評価と1単位時間ごとの評価を組み合わせる工夫も試みた。児童と教師のこのような評価の積み上げが集積され,信頼度の高い評価となり,次の指導に生かすことができた。
教材教具の開発については,児童の実態に合わせて,全体指導用,個別指導用と工夫した。昨年度使用したものは,本年度も活用し,改善したものもある。また,新たに異なる単元で開発したものもあり,児童の反応から効果が上がったことを実感した。
 以上のような研究を進めるにあたって国語部会と算数部会を中心に活動してきたが, それを支えるものは学年部会であった。一つの授業研究の課題を共有化するために他のクラスで事前の授業を行いその授業の改善点等を話し合いながらその単元の授業を作り上げた。それがよりよいものへと高められ,共同研究の体制は大きな力となった。

研究構想図
実践内容・方法及び評価

基礎的・基本的な内容の定着
[実践内容・方法]
児童自ら自分のつまずきがわかり、よりよいコース選択ができるようにする自己評価力の育成
個のよさをさらに伸ばすための課題選択コースの設定
基礎的・基本的な内容のより確かな定着を図る補充学習の充実
思考を深める算数的活動の充実
[評価]
定着度を確認する単元末テスト
計算力やことばの力を確かめる自作テスト
コース選択のためのプレテスト
学習中の評価活動


【計算の力やことばの力を確かめる自作テスト】

興味・関心、意欲、態度の変容
[実践内容・方法]
個々の児童の興味・関心に応じた学習形態の工夫
児童が意欲的に活動する教材・教具の開発
[評価]
振り返りを書きこむことができるワークシート・自己評価カード
学期末アンケート


【振り返りを書きこむことができるワークシート・自己評価カード】

その他
[実践内容・方法]
少人数指導について理解を深める学習参観及び学級懇談会
学習面や生活面での個々に応じた支援・援助の実施
[評価]
学級懇談会やアンケート等から保護者の意見を集約する
少人数だより等の充実
 
国語科の取り組みについて

実践事例
2年 ようすや気もちを思いうかべながら 「手紙をください」
5年 いろいろな方法で調べて伝えよう 「森林のおくりもの」
6年 人物の心情をとらえて 「海のいのち」

 国語科においては,「読むこと」に重点をおいて,「書く・話す」活動とも関連させながら,確かな読みの力を付けるための授業改善に取り組んだ。その結果,低学年では視写や書き込み,音読などを重視して,楽しく意欲的に基礎的な読みの力を養うことができた。そして,中高学年 では,作品構造図や文章構成図を作りながら物語文や説明文を読み取っていく,いわゆる学び方を学んでいくという国語科の目指す方向が確認できたように思う。 言語に着目した操作活動の工夫や効果的な交流の場の設定,さらに交流活動と評価を関連させて,自分のがんばりを自覚したり友達からの学びを取り入れたりできる振り返りカードを工夫したことは児童の学習意欲を高め,国語科に対する意識の好転につながった。

 国語科に関する児童の意識調査の結果を見ると,国語が「とても好き」と「好き」が56%から81%と大きく増えおり,「きらい」と「少しきらい」が 44%から19%に激減している。 この意識の変容は,前述の操作活動の工夫,交流と評価の関連,指導と評価の一体化などとともに,少人数指導を取り入れて,習熟に応じたコースを設定したり,個に応じたきめ細かい指導を進めたこととも関係があると思われる。 国語科における少人数指導は3年以上の学年で重点単元において実施したが,課題別,習熟度別,TTといった形態の変化が児童の実態に合い,分かり易く好評であった。少人数指導により,個々の児童の興味・関心や言語能力に応じた,きめ細かな指導につながり,その結果,児童自身が自分の伸びを自覚できたのだと思う。

 また,各学年3単元を重点単元(少人数指導を一部含む)として取り組んだ結果,県版テストの正答率に伸びが見られた。しかし,全体の平均正答率は70% 台を推移しており,意識が好転しているとはいえ,残念ながら学力の定着には至っていない。  
 今後は,個々の児童の実態に応じた少人数指導を進めるとともに,児童の言語活動を高める取り組みを継続していくことが必要である。   

算数科の取り組みについて

実践事例
2年 たし算とひき算のひっ算(2)
3年 表とグラフ
5年 小数のかけ算とわり算(2)

 算数科においては,少人数指導も定着し,算数の学習が「とてもすき」「すき」と答えた児童が全学年平均で88%であった。「少しきらい」「きらい」と答えた児童も少しずつ減る傾向にある。「少しきらい」「きらい」の理由の主なものは,「難しくなった」「計算が苦手」となっていた。繰り返し学習を今後も続け,四則計算を正しく速くできるよう根気強く取り組みたい。

 県版テストの領域別の正答率は「数と計算」「量と測定」「図形」「数量関係」ともに目標値である80%以上越えているが,「文章題」は70%となっている。学習状況調査の結果も同様で,文章の読解力に問題があり,題意を正しく把握できないことが正答率の低下につながっていると考えている。算数科での題意を把握する力や,算数的な表現力(絵図・線分図・関係図等の表現力)を育てることが本校の課題として明らかになった。

 また,県版テストの「数と計算」領域の正答率の推移は,1学期前半(5・6月頃)の単元と2学期前半(11・12月頃)の単元との比較では少しずつ上がっている。これは各学年が重点単元として工夫して取り組んだことや「計算の力」で該当学年の確実な定着を図った成果であるといえる。しかし,学習直後の正答率とともに数か月後の正答率まで追跡し,より確実な定着を求めていかなければならないと考える。

 2年間の取り組みの成果と課題をふまえ,より細かく,一人一人の習熟の程度に合わせた教材・教具の開発を今後も続け,楽しく・分かる授業を構築していくことが大切である。また,細かく丁寧な指導の継続と併せて,児童自らが算数の学び方(既習事項を使って考える,より簡潔・明瞭・的確な方法を考える等)を体得できるような支援の在り方も今後考えていかなければならない。

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