胴面塚

 昔天正年間に阿波三好郷に武将三好清重という文字を全く知らない人がいました。

 ある日,城主の書状を持って北岡城にやってきました。書面には「この者は,誰が切り殺しても差し支えない。」と書いてありました。

 三好清重は帰る途中,城の付近で一刀のもとに首を切り落とされました。この塚は面と胴と二か所に分けて祀られています。これを胴面塚といいます。この塚の霊は「我は文字を知らなかったので,こんな憂き目にあったのだから,今から我を信ずることの厚い者は,読み書きの道に上達してやる。」と人に知らせました。この誓願によって今も進学祈願の参拝者が多い。