3月

        個が輝き,集団が生きる
                                                                                                          校長 岡 崎 明 子

    「ぼくアヒル,はじめてだけどがんばります。」と元気よくピョンと前へ出てあいさつ。すると、客席からは,「がんばれよ!」との声援をいただく。四人の子どもたちと職員がやや緊張した面持ちで立っている。これは、二月,庵治中学校の合唱コンクールに参加させていただいた時のステージでの一コマです。
   約20分間の音楽劇でしたが,子どもたち一人一人が役になりきって一生懸命演じていました。二階の後方で見ていた私は,始まる前にはドキドキしていましたが,子どもたちの第一声を聞いて,『いける、大丈夫。』と感じ,最後まで安心して見ることができました。演じている子どもたち一人一人が輝いていましたが,個々の輝きが決してばらばらになるのではなく,集団としてより大きく輝いて見えました。
広いアクトホールで子どもたちが,『参加してよかった。』『練習したからうまくできた。』・・・と充実感を持てるために,努力することの大切さを実感できるためには,子どもの意欲を引き出しチャレンジ心をかき立てる題材として,音楽劇「きつねのおきゃくさま」に取り組みました。どうしても子どもだけでは登場人物が成り立ちませんので,職員も参加ということになり,共に作り上げていきました。この活動をとおして子どもたちは,新しいものにチャレンジすることの楽しさを覚えたことと思います。次は何をしようか・・・と夢が膨らみます。また,子どもの可能性が広がっていく喜びを感じます。
   この一年間、活動の節目に子どもたちによく話した言葉は、「力をあわせ、心をあわせて」です。何といっても四人しかいない子どもたち,一人一人が主役であり,輝く存在です。まず,個々の子どもたちが自分の力を発揮できるためには,それぞれの育ちを見据え,個に応じた指導が必要です。さらに,自信を持って学習に取り組むことができるように力をつけること。そして,一人一人の持っている力を合わせ,心を合わせて取り組むことにより,集団としての活動が生かされてきます。子ども自身も自分たちの立場,役割を自覚してきました。今後の子どもの成長を期待しています。
   今年度も多くの活動をしてきました。その活動の折々には,子どもたち,私たちに温かいご支援・ご協力をいただきました地域の皆様に心よりお礼を申し上げます。また,皆様からの励ましを受けたことが,次の活動への意欲の高まりとなりました。この庵治第二小学校での学びが子どもにとって,豊かな体験,生きる力となるように,日々の教育活動において創意工夫をしてまいりたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 
 2月14日(月)学校運営協議会
  学校を地域に開き,多くの皆さんにご意見をいただくための会議です。新盛副園長さん,久森事務長さん,森自治会副会長さん,市原学校医さん,下名民生委員さん,PTA会長さん出席のもと,青松園の方々とのふれあい活動・総合学習・情報教育・学校の危機管理等について説明させて頂きました。協議会では,学校の将来像や危機管理のための具体的な方策について建設的なご意見をいただきました。

 2月18日(金)校外学習・庵治中学校合唱コンクール
   午前中は「香川県歴史博物館」での学習です。満濃池の修復に尽力のあった人物を知ったり,地面に映し出された香川県全土の航空写真から大島を見つけたり,岬の分教場を再現したセットで,戦前の学校の教室や教科書を見て驚いたりしました。
 午後からは合唱コンクールの本番です。今年は子ども4人と昔の子ども4人(?)で音楽劇「きつねのおきゃくさま」の初舞台です。ドキドキの胸を抑えられなかった昔の子ども4人は,落ち着いて見えた今の子どもたち4人がみんな「すごく緊張した。」と聞いてビックリ!「子どもたちに見事にやられたな」と舌を巻いたのでした。それくらい子どもたちは堂々としていました。入所者や保護者の皆さんの熱い声援のお陰で,練習の成果を出すことができ,帰りの船を待つ間,「よかったよ」のお褒めの言葉にお礼を言いながら、来年はどんなことをしよう・・・と考えるのでした。

 3月2日(水)ふれあい茶会
 陶芸クラブの皆さんにお世話して頂き,焼き上げた「世界でたった一つのお茶碗」でのおもてなしは,いかがでしたでしょうか。子どもたちの感想文から,一番ドキドキしたのはお点前だったとのことです。また,一番うれしかったのは「おいしかったよ。ありがとう。」のあたたかい一言だったそうです。

 3月3日(木)盲人会ひなまつり
 「あかりをつけましょ,ぼんぼりに・・・」盲人会の皆さんに招待され,合唱を披露しました。会場には,子どもたちが一生懸命に活けた花の香りがほのかに漂い,何ともいえない雰囲気を醸し出していました。この日が誕生日の女性会員さんがいらっしゃるとのこと,なんともおめでたいひとときでした。

 3月9日(水)マラソン大会
 応援に来てくださった多くの皆さんの前で「ぼくは1番になりたいです。」と宣言した1年の恭太郎君に負けじと4・5年生も必死で走りぬきました。どうにか上級生1名が面目を保った結果となりましたが,全員自己ベスト記録の更新を果たしました。これも沿道の皆さんの声援が大きな励みになりました。寒い中,手に手に応援旗を振ってくださった皆さんありがとうございました。

2月

  月12日(水)親子書き初め大会
  子どもたちは,冬休みに学校の体育館で書き初めの練習をしてきました。4・5年生はこれまでの経験がありますが,1年生は生まれて初めての体験です。
 さて,当日,体育館ではどの親子にも「はい,そこでとめて」「もうちょっと長く」「最後までていねいに」など真剣なアドバイスが飛び交います。なかには書き方の手本を示す場面もあり,保護者の熱心さにどの子も素直にアドバイスを受け入れていました。
 また,青松園治療棟に作品を展示した折には,入所者や職員の方々から励ましのことばをいただき,ありがとうございました。

   1月24日(月)26日(水)2月4日(金)陶芸クラブ
 3月2日(水)に計画されている恒例の「ふれあい茶会」では,大島のみなさんを抹茶でお接待しようと計画しています。
 陶芸クラブのみなさんに指導を受けながら,2個の抹茶茶碗作りに取り組みました。茶碗作りも4年目をむかえたとはいえ,1年生にとっては初めての体験です。ずっと付きっきりで手とり足とりの指導のおかげで,どうにか完成にこぎ着けました。調子に乗って削りすぎ,冷や汗をかく場面もありましたが,陶芸クラブのみなさんがどうにか補修して下さいました。どうぞみなさん,「ふれあい茶会」で披露する子どもたちのお点前とともに,お茶碗作りに大きな力を注いでくださった陶芸クラブのみなさんのご苦労をも感じ取って頂ければ幸いです。

     「大島案内ひきうけ会社」の「社長さん」は「宣伝マン」??!!!
 2月14日(月)は島根県の副知事さんをはじめ10名のお客様の大島案内です。実は,今回のお客様に子どもたちの案内活動を紹介してくださったのは,入所者の方です。夏にも,2人の入所者の方から案内の依頼があり,お引き受けしました。
 子どもたちは,「案内会社の社長さんは入所者の方々」と決めています。子どもと職員は,あくまでもスタッフです。「宣伝マン」をもかって出てくださる,やり手の「社長さん」に見守られていることに感謝しつつ,「看板」と「のぼり」をもって桟橋に立つスタッフはいつも「やる気まんまん」です。
            自然に学び,人に学ぶ                          校長 岡 崎 明 子

  1月の大寒のころ,ラジオを聴いていますと,「寒い時に咲く花,寒いからこそ美味しくなる野菜,寒くなって身が引き締まる魚・・・」という言葉が心に残りました。何げなく,また当たり前に感じていたことについて新たな気持ちで周りを見渡しますと,自然の営み,力強さ,自然と共生していく人間の知恵に気付かされました。
  今,学校の梅の木が,寒風の中でつぼみを膨らませ,毎日少しずつ花を咲かせています。梅は桜ほど華やかな花ではないけれど,匂い,紅白の色合い,花の形など独自の美しさがあります。とりわけ,この寒い時期に花を咲かせている凛とした姿が印象的です。一方,花壇やプランターには葉ボタンやパンジー,きんせんかがそれぞれに美しく咲いています。この寒い時期にこそ咲く花は,私たちの心に潤いをもたらせてくれます。日本には,四季があり,季節が移るごとに自然の様子が変わってきます。昔から,日本の人たちは,季節の変わり目に気付くことを大事にしてきました。子どもたちは、毎朝、分担して校庭の花の水やりや鳥の世話をしています。自然に恵まれた大島で暮らす子どもたちに,自然の小さな変化に気付き,その時々の自然を受け入れるとともに,自然からいろいろなことを学びとってほしいと思います。
  先日,エンドウマメの棚作りを教わりました。棚を作る時期,棚にする材料に身近にある竹を使い葉の部分を上手に利用する方法や紐の結び方等を教えていただきました。また,子どもたちが毎年お世話になっている陶芸の茶碗づくりにも一緒に参加しました。私にとっては,始めての経験でした。子どもたちの方が慣れた手つきでどんどん作り上げていきます。初心者の私には,一つ一つ丁寧に教えてくださり,また励ましの言葉もいただきました。私自身,知らなかったことを知った喜び,物を創り出す体験の面白さ・・・等,幾つになっても学ぶことは喜びであり,感動を与えてくれます。子どもたちにとって,学校で,家庭で,地域でのいろいろな方からの学びが,驚きや感動をもってさらなる主体的な学びへとなることを願っています。
  2月の陽光は<光の春>と言われているそうです。寒気を通ってきただけに冷え冷えと頬に感じますが,それでもどことなく新鮮な暖かさが感じられます。その陽光の中で、子どもたちは, お互いに競い合いながら, なわとび(二重跳び)の練習に毎日がんばっており,自分の目標をもうすぐ達成できそうです。
  また, 2月18日庵治中での合唱コンクール参加と3月2日お茶会での学習発表会に向けて、音楽劇「きつねのおきゃくさま」の練習に励んでいます。県民ホール(アクトホール)の広い舞台で、4人の子どもたちが自信を持って生き生きと発表できるために、目標に向かって努力することの大切さを実感できるために, 朝の会などを利用して歌やせりふの練習に取り組んでいます。小さな学校からの元気な子どもたち, 私たちの取り組みに対しまして今後ともよろしくお願いします。

1月
        今を大切に            校長 岡 崎 明 子

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 昨年は、保護者や地域の方々のご理解とご支援のもと、充実した教育活動を展開することができました。今年も、職員一同、心を合わて一人一人の子どもの健やかな成長のため、全力を尽くす考えであります。
 さて、1月11日(火),3学期がスタートしました。17年度からは2学期制になるために、最後の3学期となります。始業式での新年の決意発表では,それぞれ4人の個性が見られ,子どもたちの思いが感じられました。人間は誰でも、今日よりは明日、去年よりは今年こそ良くなりたいという強い欲求、向上の心をもっています。新年は、人間の向上心を実際に行動に移す絶好のチャンスです。子どもたちの決意が達成できるようにしていきたいと願っています。
 また、3学期は学年のまとめの学期であります。それぞれの学年での学習内容が子ども一人一人に確実に身につき、充実した学期となるために、さらに、将来への確かな自立に向けて子どもたちの生活や学びの現状をふまえて、基本的に大切なこと、今のこの時期にしなければならないこととして、子どもたちに「生活の自立」と「学びの自立」について話しました。
 まず、「毎日の生活を大切にしよう。」です。寒いこの季節、早寝早起きが出来るために生活のリズムを守り、自分の健康に気をつけること災害や危険な状況のときに安全な行動をとることが出来るためにどうしたらよいかを考えることなどです。
 次は、「自分で目標を持って学習しよう」です。日々の学習が受身でなく、課題を持って取り組むこと。そのためには、学校での学習に困らないように忘れ物をしないこと。すぐにあきらめないで、自分が出来ないところが一つ一つ確実に出来るようにしっかりと学習に励もう。そして、4人が力と心を合わせて学校生活を送ろうなどです。
 これらのことは特別に新しいことでもなく、今まで折にふれ子どもたちに話していることですが、今一番大切にして取り組まなければならない課題であります。この課題達成のためにまた、子どもたちが生き生きとした学校生活を送り、学びたいものを一途に追い求める姿勢が育つように、指導のあり方、工夫をよりいっそうしていかなければなりません。
 今できること、今しなければならないことを着実にしていくことを大切していき、充実した3学期にするとともに、17年度へ向けての具体的な方策を立ててまいりたいと思います。
 今学期も、皆様方のご支援をよろしくお願い申し上げます。


 

12月16日(木)クリスマスプレゼント

「メッセージカード立て」とも呼べばよいのでしょうか。材料は,青松園の栄養の方々に「かまぼこの板」,庵治の写真館「カジオcolorスタジオ」さんに「フイルムケース」を集めて頂きました。また,大島のどんぐりや松ぼっくり,ペットボトルのふたなどは子どもや保護者の皆さんや職員でせっせと集めました。 4人の子どもたちは,「みんなどんな顔で受け取ってくれるかな。」「これはだれの部屋に届けられるかな。」と想像しながら,どんぐりに顔を描いたり,松ぼっくりにビーズを付けたりと細かで根気のいる作業を続けました。作業の途中では,せっかく貼り付けたボンドがはがれ,クリスマスツリーやどんぐりがとれてしまってやり直しもしました。やっと完成した作品と一緒にラッピングしている
月桂樹(ローリエ)は学校の校庭にあるものを乾燥させて使いました。皆さんのもとに届けられたプレゼントは,子どもたちからといいながら,多くの方々の協力と大島の自然の恩恵によるものであることをお知らせしておきます。また,ご協力頂いた,多くの皆様に感謝申し上げます

12月25日(土)みんなで考える人権のつどい
 
昨年に引き続き,サンメッセで開催された「人権フェスタ2004」のプログラムのひとつ「みんなで考える人権のつどい」のステージ発表は,ハンセン病理解に関わる子どもたちの活動の様子・入所者の方々の力強くすばらしい生き方等を多くの人々に知らせる大きなチャンスでした。そして,子どもたちが自分の力を試し大きく成長するチャンスでもありました。
 同時に開催されていたパネル展には大島を訪問したことのある学校の作品が多数あり,交流のある多肥小学校6年生・卒業生の庵治中1年の北村佐知さんのステージ発表も大島の皆さんに関係のある内容でした。もちろん,本校の4人の児童の作品も展示されていました。1月13日(木)〜2月20日(日)に庵治町民会館で開催される「ハンセン病と子どもたち人権啓発パネル展〜part3〜」にも出品します
12月
振り返りをとおして                                                   校長 岡 崎 明 子

  先日,子どもたちは,12月25日の人権フェスタ(みんなで人権を考える集い)に向けて,教師とともに資料づくりに取り組んでいました。まず,これまでの「大島案内ひきうけ会社」を核とした総合学習の取り組みを振り返り,その中で自分たちが学習してきたこと,そのことから感じたこと,考えたことを思い出したり,話し合ったりしていきます。そして,伝えたいことを2枚のトリノコ用紙にまとめるため,4人の子どもたちと教師とで分担をして書き,仕上げていきます。
   私達は,この振り返りの活動を大切にしています。子ども自身が自分の活動を振り返り,何を学び,伝えたいことは何かを決め,それを分かりやすく表現していきます。字の大きさは,色は,形は・・・・といろいろ考え,工夫をしていきます。表現物ができれば,次は子どもたち各自の発表原稿の作成です。
  今年の発表は,大島から県内,そして県外への発信についての報告です。香川県地図,全国の地図の中に大島案内をした学校名や団体名を記したカードを置いていきます。自分たちの発信が全国へと広がっていくことを実感し,自分たちの役割や相手から学んだことを思い起こします。この振り返りをとおしていく中で,次の課題が生まれてきます。
  この活動をとおして,子どもたちはそれぞれの成長に応じて,ふるさと大島を見つめ,そこでの豊かな自然とそこに住む人々の生き方に触れ,生きることの大切さ,厳しさを学ぶとともに,この大島を誇りに思い大切にしようとする心も育まれることを期待しています。
   さて,12月も半ばになり,今年も残り少なくなりました。今年は全国各地で風水害や地震などの災害に見舞われ,作物等の収穫も十分でなかった地域も多くあったことと思われます。収穫の恵みに感謝するととともに,自然への畏敬の念を忘れてはならないと思いました。この二学期、庵治第二小学校ではふれあい運動会,文化祭への作品作り,ふれあい収穫祭,他校との交流学習・・・・と数多く活動を行ってまいりました。一人一人の子どもにとって実りある二学期になったか,子ども自身が確かな手応えを感じたかなど,私達は子どもの学びの育ちを見据え,今何が必要か,具体的な手立ては何か・・・と課題を探りながら教育活動に取り組んでおります。
子どもたちの活動に際して,いつも地域の皆様の温かい励ましやご協力をいただき,また,学校を常に地域の皆様が支えて下さっていますことを感謝申し上げます。何よりも皆様方のご支援が子どもたちにとって大きな励みになり,更なる意欲を生み出しております。

今後ともご支援,ご協力をお願い申し上げます。
11月17日(水)ふれあい収穫祭
  自然の恵みに感謝しようと計画した「ふれあい収穫祭」が行われました。
 6月,庵治小学校でのプール教室帰りの蒸し暑いなかでのつるさし・根付くまでの水かけ・草取り,収穫後,いもを焼くための穴掘りや石入れ・いもの焼き加減などどれをとっても4人の子どもたちの協力の賜でした。
 実は,台風の被害で学校の畑の芋はほとんど使い物になりませんでした。「いもは足りるかね?」という入所者の方のお心遣いがなければ焼き芋なしの収穫祭になるところでした。朝からの焼き芋作りに加えて,今年は「おにぎり」も作らなければなりませんでした。島根県の仁多町の方が入所者の方に役立てて欲しいと学校に新米を届けて下さっていました。当日は庵治中学校1年生が入所者の方々と交流活動する計画と重なり,多くの入所者の方々にやきいも(やきもき?)させてしまいました。
 さて,開会のことばで始まった収穫祭はとても多くの入所者の方々や青松園職員の皆さんが来て下さいました。庵治中学校の皆さんや青年海外協力隊でセネガルで活躍した鈴木博子・イブ(セネガル人)さん夫妻の飛び入りもあり,子どもたちも大奮闘でした。多くのお客様が来て下さる事により,子どもたちの活動意欲が高まり,活躍の場も広がります。焼き芋とお茶のお接待,学習発表と瞬く間に時間は過ぎてしまいました。最後に曽我野自治会長さんのお言葉をいただき一つのことをなしとげた充実感をどの子も得ることができました。

お世話になりました
 今年も後残すところ2週間ほどになりました。何度も台風に見舞われたり大きな地震が起こったりと暗いニュースもありましたが,オリンピックで活躍した日本選手が多かった年でもありました。また,学校もJキッズのホームページ大賞の「グローイングアップ賞」(子どもの成長のあとがよくあらわれている)を受賞したことをお知らせしておきます。それでは,皆様どうぞよいお年をお迎え下さい。
11月
誇りと自信を持って                   校 長  岡 崎 明 子

   私の朝の始まりは、子どもたちの顔を見てから、外回りの清掃がスタートです。まず、玄関辺りの落ち葉をかき集め、袋に入れ、それを持って校舎の周りを歩きますが、いつも十分にはできないままに、次の仕事に移らざるをえません。時に電話が鳴り、あわてて職員室へ走っていくこともあります。
   私は、箒を持って掃きながら、子どもたちのこと、職員のこと、今日の予定などを思い巡らせている時間が好きです。校舎から、子どもたちの声や担任の声が聞こえてくることもあります。また、子どもたちから声をかけてくれることもあります。『学習の準備物を忘れたのかな。』『元気な弾んだ声だから、何か嬉しいことがあったのかな。』といろいろと考えながら、子どもたちの将来への確かな自立に向けて、今現在のこと、半年後、一年後と育っていく姿を思い浮かべ、具体的な取り組み方について考えます。
職員室では、その日の出来事について情報交換をしたり、今後の具体的な取り組みについてお互いに意見を出し合ったりして、常に共通理解を図りながら協働して取り組んでいます。
   先日の全校集会で、平成11年度に作成した「ふるさと大島」の副読本をもとに,学校の歴史について話しました。「学校は長い歴史を持っていること。庵治第二小学校で学んだ子どもたちや先生たちをはじめ、お父さん、お母さん、地域の方の支えがあって今までの歴史を作ってきたこと。学校をいつも温かく見守り,みんなの成長を応援してくださる大島青松園の入所者の皆さんや職員の方々がいること。それを受け継いで,今4人の皆さんがこの小学校で学んでいること。しっかりと学ぼう。あなたたち4人と先生たちで、庵治第二小学校をもっともっと好きになり,大切にしよう・・・・・」と。
 長い歩みの中に込められている思いを感じ取り、子どもたちには、自分たちの学校を愛し、誇りをもって日々学習に励んでほしいと思います。さらにこの学校で学んでいる自分に自信を持ってほしいと願っています。
   子どもたちが、誇りと自信を持って学校生活を過ごすことができるために、私たち職員は、子どもたち一人一人の育ちを見据えて、教育目標である「確かな学力と豊かな心をもち、心身ともにたくましい児童を育成する」ことによりいっそう取り組んでまいります。

子どもたちは、11月17日(水)に予定しています“ふれあい収穫祭”に向けて準備を進めており、自分たちの学習してきたことを見てもらえることを大変楽しみにしています。
10月13日(水) カラオケ大会
 恒例の行事に子どもたちも力が入ります。音楽の時間に,何の歌にしようかと話し合い,「よろこびの歌」「気球に乗ってどこまでも」に決まりました。大勢の皆さんを前にして練習の成果を発揮します。聞いてくださる方々がいることが子どもたちの大きな励みになり,練習の意欲を高めてくれます。入所者の方々や職員の方,そして島外からの参加者の方々で盛り上がる様子に子どもたちも楽しいひとときを過ごしました。

10月14日(木) 大島案内

「大島案内」といっても,子どもたちが総合学習でしている案内ではありません。職員の研修として入所者の森川さんに案内していただきました。森川さんが島外のお客様に案内をするようになったいきさつや何気なく見過ごしていたところに大島の歴史があることなどを教えていただきました。
 ちょうど2年前,「子どもたちがどんな大島案内をしているか聞いてみたい。」ということから,当時の3〜6年生の子どもたちが森川さんを案内させていただきました。その時は「風の舞」の案内をほめていただくとともに,昔の大島会館・白線・寮の入口のセンサーにまつわる話などをしていただきました。その時に教えていただいたことが大島案内に生かされ,今の子どもたちにも引き継がれています。

10月25日(月) ししまい訪問 
 4人の子どもたちに昔の子ども(?)2人,総勢6人で自治会・売店・病棟前にうかがいました。始まる時間が近づくと一人二人と見てくださる方々がふえてきました。職員が子どもにまじり獅子の後ろにはいっていたもので「今年は子どもだけできたのか?先生が見えんな。」の話し声もちらほら・・・。舞い終わって職員が獅子の油単から顔を見せると「先生どこいったんかと思たら」と大爆笑する場面も・・・。
 最初から最後までずっと獅子について来てくださった入所者の方,ビデオを片手に今年も見に来てくださった入所者の方,何人もの患者さんを車いすで獅子の見えるところまで誘導してくださった看護師さん,忙しい仕事のあいまで少しでも子どもの様子を見ようとしてくださった職員の方,子どもたちにおみやげをくださった方々,なんといってもうれしかったのは獅子舞をしているうちにどんどん見てくださる方がふえ,「もう一回」のアンコールまであったことでした。皆さま本当にありがとうございました。

11月4日(木)  野菜作りの名人
 学級園に野菜の苗をいただきました。夏のトマトに続き,ブロッコリー,マンバ,春菊,エンドウなどです。いろいろな世話の仕方を教えてくださるので,本田さんのことを学校では「野菜作りの名人」と呼んでいます。

10月
育 つ 子 ら
                         
                                                                                                               校 長  岡 崎 明 子

 9月28日、子どもたちが楽しみにしていた運動会が開催されました。開会式での児童会代表のあいさつ、はっきりとした声で堂々と言えました一輪車と獅子舞の演技は、本番が一番良かったと思います。また、大島青松園の皆様とした競技は、みんな楽しそうに参加していました。子どもたちは、全種目に参加でき嬉しかったようです。
運動会が終わり下校する時、1年の丹生恭太郎くんは、担任の先生に抱きついて「先生ありがとう。楽しかった」と言ったそうです。なんと素直な表現でしょう。恭太郎くんは、楽しかった運動会の喜びを受け持ちの先生に伝えたかったのでしょう。そのことを担任から聞いた私も嬉しくなりました。子どもの喜びは、教師の喜びでもあります。
しかし、運動会に向けての練習状況は、どの子も指示されるとするといった様子で積極的とはいえませんでした。1年生は、一輪車がなかなか乗れなくて苦労していました。
  子どもたちの意欲が見られ、練習の様子が変わってきたのは、「大島案内」を頼まれた高松市立林小学校5年生に一輪車の練習を披露したことがきっかけになったように思われます。林小学校5年生たちの応援や賞賛が励みになったようです。大きな旗を持って一輪車に乗っている姿に驚きと賞賛がおきました。3人の子どもたちは、ちょっぴり得意そうに乗っていました。自分達のしていることが他校の友達に認められているという思いが、さらなる練習への意欲を持たせたのでしょう。一輪車に乗れなかった1年生も負けじと練習をしました。すると、一人で乗れるようになり、林小学校の友達の声援を受けて何度も繰り返し練習し、乗れるようになった喜びがあふれていました。そして、運動会本番。天候が心配されましたが、最後まで行うことができました。力を合わせ心を合わせて4人の子どもたちは練習の成果を発揮しました。どの子の顔にも嬉しさが感じられました。子どもたちの達成感と満足感はどこからくるのでしょうか。まず、演技が上手く出来たことを自分で実感できたからでしょう。出来た喜び。その喜びをさらに高めるのは、それを他の人が認めてくれること。多くの人の声援の中での運動会。みんなが自分が上手く出来たのを見てくれていると言う思いが、満足感につながったのでしょう。自分への確かな手ごたえを一人一人に感じさせるには、教師だけの力ではなく、いろいろな方の支援をいただくことで、子どもたちは自分への自信を持つことができます。そして、新たな課題に向かって、成功や失敗を繰り返しながら一歩一歩育っていくことでしょう。この運動会で子どもたちは、努力することの大切さ、出来た喜びを学ぶことが出来ました。大島青松園の入所者や職員の皆様をはじめ、多くの方のご協力とご支援をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 

9月4日(土)西宮市聖和大学のみなさんとの交流 〜「繋がる心の糸」〜
  今年も「繋がる心の糸」をテーマとして来島した聖和大学学生YMCAのお兄さんやお姉さんに大島案内をしました。
 昨年、参加された方の感想を引用します。
『初めてこのプログラムに参加し,今まで無に等しかったハンセン病について色々なことを学びました。しかし,それは,ただ知識としてハンセン病を学んだだけではなく,人が人として生きていく上での「力強さ」のようなものを感じることができました。入所者,庵治第二小学校の子どもたち,参加者から「生きることの大切さ」「夢を追いかけることの大切さ」を教えてもらった気がします。大島に行かなければ感じることのできなかった思いでした。』
  次は,昨年に引き続き、今年も参加された方の感想の引用です。
『今年は,プログラムを企画する立場になり「参加者に何を伝えたいか」を考えたときに,やはり間もなくこの日本から消えようとしているハンセン病という病気とその歴史,その病気のために闘ってこられた入所者の方々の人生であると思います。だから積極的に学習会の担当を引き受け,まず自分で学び,それを仲間に伝えてきました。その時,伝えることの難しさを痛感すると同時に,自分たちが学んだことを島を案内することで伝えようとしている庵治第二小学校の子どもたちの活動を思いました。・・・』
  大島で繋がった心の糸が,それぞれの場で広がっていく様子を子どもたちに体感してもらいたいと願わずにはいられません。

9月15日(木)敬老会  〜ぼくたち・わたしたちのパワーを伝えます〜
  今年もお年寄りのみなさんに元気になってもらおうと,合唱や合奏を発表しました。昔,子どもだった職員(?)も子どもと一緒にリコーダー(たて笛)の演奏に加わりドキドキ感が伝わったでしょうか。

9月22日(水)大島案内  〜新しい学校との交流が始まりました〜
 高松市立林小学校5年生53名と先生方3名に島内の案内をしました。あいにくの雨が幸いして,学校の体育館でお弁当を食べることになり,予定外の一輪車の練習成果の発表となりました。

9月28日(火)ふれあい運動会 〜心にしみました〜
  テーマをジョー先生(庵治町の外国語指導助手)に英語の表現を教えいただきながら話し合い,「フォーキッズ,レッツトライスポーツ,あたたかいこころで,いっしょにがんばろう」に決定しました。
 9月に入ってから本格的に始めた個人演技,集団演技の練習中,初めて一人で一輪車に乗れた1年生の丹生恭太郎君が「ぼくも,これでみんなの仲間になれた」とつぶやいた一言が我々職員の心にしみました。また,それぞれの立場の皆様の声援が心にしみた運動会でもありました。

10月8日(金)大島の皆さんにインタビュー  〜大島案内にいかします〜
1年生の丹生恭太郎君が生活科で「自治会」「福祉室」「売店」の皆様に仕事の内容を教えていただきました。出発前は緊張気味だった彼の
顔が,もどってくると「行ってよかった。たくさんの人と友だちになれたわ。」と安堵の表情に変わっていました。皆様のご協力ありがとうござ
いました。
9月
実り多い二学期に                                             校 長  岡崎 明子

 残暑の中にも秋の気配が感じられる中、楽しかった夏休みの思い出をたくさん作って4人の子どもたちが、元気に学校に帰ってきました。 庵治第二小学校の二学期が始まりました。
 1日の始業式では、4人の子どもたちが,「大島案内を上手にできるようになりたい。」,「一学期は計算ドリルや漢字ドリルの仕上がりが遅かったので,二学期は早くできるようにがんばりたい。」,「大島案内で,話せるようになりたい。」,「大島案内で,聞いてくれる人にもっとわかりやすいように説明したい。」などと,それぞれに二学期の抱負を発表しました。
 夏休み中にテレビで放映された,「いきいき!夢キラリ『大島案内ひきうけ会社』」が,子どもたちにとって,自分たちが学習してきたことの 振り返りになるとともに,いろいろな方からの激励が,大きな励みにもなっているようです。
 子どもたち一人一人の心にしっかりとしたものが育っていくように,これからの総合的な学習の時間の中で,さらに学習を深めていきたいと思います。
 また,日々の生活の中で,分からないことを知りたい,見てみたいという探求心が次々と課題を創り,学ぶ意欲につながっていきます。知ることのうれしさ,学ぶことの喜びを感じられるよう,毎日の学習活動の積み重ねを着実にして,実り多い二学期にしたいと思います。
 そして,多くの人たちや自然とのふれあい,日々の学習をとおして,一つ一つが素敵な体験となり,また、思い出となって子どもたちの心の成長の栄養になってほしいと願っています。
 今,子どもたちは,9月28日(火)のふれあい運動会に向けて,一輪車の練習に励んでいます。昨年の5人から4人になりましたが,4人の力が合わさって,新しい工夫された演技になることと思います。

 なお,出産のため産休,育休をしていました川西和代教諭が,9月1日より1年担任として復帰いたしました。私たち一同,力を合わせてまいりますので,今後とも,本校の教育への皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。
7月30日(金) 大島キャンプ・ふれあい夕涼み会
9時30分から屋島東小学校と古高松南小学校の先生方の案内ボランを終わらせてから大島キャンプの始まりです。
 開会式のあとは,以前大島から転校していった友達も一緒に昼食の「焼きそば作り」です。バーベキューこんろ2つに火をおこしたり,肉やキャベったり,おにぎりを作ったり,食器を用意したりとみんな必死です。そりゃあ自分たちで作らないとお昼ご飯がないのですから・・・。みんなで協力斐あって焼きそばのできは上々です。20人で30人前の焼きそばを平らげてしまいました。
 片づけのあとはテントはりです。台風がきそうなので,体育館の中に用意します。初めての体験の丹生恭太郎君は少々興奮気味・・・。テントで寝るのが楽しみで楽しみで・・・。
 今年初めて計画した「ふれあい夕涼み会」。入所者の皆さんからいただいたスイカでスイカ割りをしたり,かき氷を召し上がっていただいたりしなどもたちの学習発表をみていただきました。暑いなか来てくださった入所者の皆様ありがとうございました。そして,「ふれあい夕涼み会」ができるよう体育館の北を整地し,テントの用意をしてくださった作業管理の皆様本当にありがとうございました。
 二日目は台風接近のため早めの閉会となりましたが,子どもたちの楽しい思い出が作れたのは保護者・青松園職員・入所者の皆様そして転出していった子どもたちがいればこそと今更ながら感謝の気持ちでいっぱいです。

夏休みボランティア「大島案内ひきうけ会社」活動
 一昨年の夏休みから始まった,ボランティア活動。たった4人の子どもたちにとっては大変でもあった反面,得るものも多かった活動であったようです。
 振り返れば,案内の回数は計5回(予定は6回)でした。今年は台風の当たり年で愛媛県のお客様は途中で引き返すといったアクシデントもありました。4人全員がそろうことが難しく2〜3人での案内でしたが4・5年生は一人すべての場所の案内ができるようになるよいチャンスに恵まれました。

あっという間の1年間でした
 川西和代(かわにし かずよ)です。
 1年間のお休みをいただいて子育てに専念していましたが,娘(絵莉)も1歳になり,また小学校に復帰することになりました。
 子どもたちから刺激を受けながら,頭や体が元の状態?に早くなるように努力している今日この頃です。
 保護者の皆様,そして地域の皆様,またどうぞよろしくお願いします。
7月
体験活動を通して育まれるもの

 夏休みを間近に控え、子どもたちは、1学期の学習のまとめに励んでいます。入学式で1年生を迎え、4人でスタートしての1学期間、子どもたちはいろいろな体験をすることができました。
 6月24日(木)松山でのハンセン病フォーラムでは、貴重な発表をする機会を得ました。4・5年生は昨年丸亀での経験はありますが,1年生を迎えての4人での今回の発表では,誰が何を伝えたいかを決めることから,話し合いを重ね,原稿を作り,修正しながら,今までの総合的な学習等で学んだことを生かし,自分たちの取り組みや思いを発表することができました。この後,子どもたちの感想の中に,「・・・とちゅうで忘れてしまい,なかなか言葉が出てきませんでした。そしたらみんなが拍手をくれて,それがわたしにはガンバレという拍手に感じました。わたしは,それで少しドキドキがおさまりました。わたしは,みんなに『ありがとう。』といいたいです。」,また,「・・・ぼくは,ハンセン病フォーラムに参加しました。そこには多くの人がいました。その人たちは,ぼくたちのことを支えてくれるようでした。・・・」と書いていました。子どもたちの努力はもちろんですが,それを,支え,励まし,共に喜びを分かち合える方たちが子どもたちの周りにいてくださることに幸せを感じます。その中で,子どもたちは,充実感,存在感を十分に感じながら,また,次の一歩を踏み出すことができます。子どもたちへの温かいまなざし,ご支援に感謝申し上げます。
 7月1日(木)には,塩江町立上西小学校と交流学習をしました。毎年行っており,今年は14名の上西小学校の子どもたちや先生方と一緒に,竜王山登山と巣箱観察を行いました。1年生から6年生たち18名の子どもたちが,竹の杖を持ち1列に並んで,途中で休憩を何回かしましたが,誰も弱音を吐かず,最後まで登ることができました。私は,内心,『疲れた,えらい』と言って途中で,歩けなくなるかなと心配していましたが,みんな,登り切った満足感で,山頂では用意していただいたおむすびや飲み物などを美味しくいただきました。いつもの4人だけの活動と違い,他校の友達との一緒の活動が,がんばる力,みんなといっしょについていかなければと言う思いを強くさせ,達成感や連帯感を味わうことができたのだと思います。
 また,庵治小学校でのプール学習では,泳ぐ前に,各学年のクラスに入って授業にも参加しました。同学年の友達との交流学習で,友達から学ぶことも多かったのではないでしょうか。交流を通して,4人の子どもたちがそれぞれの自分への気付き,そして,新たな自分へのめあてを持つことができればと願っています。
 この1学期間,学校教育活動や子どもたち,教職員に温かい励ましやご支援,ご協力をいただきありがとうございました。
6月9日・15日・29日・7月6日(火) 泳げた! おいしかった!
さあて,恒例のプール教室と給食体験です。
6月9日は肌寒かったものの,後の日は絶好の水泳日和に恵まれました。今年から夕方の庵治便が高松経由で大島に航行するのに伴い,午前中から庵治小学校でお世話になりました。朝の会と1校時を一緒に交流させて頂き,2・3いただき,昼の庵治便に乗るのです。 4人の子どもたちはそれぞれのめあてをもって水泳の練習をしました。
1年 丹生恭太郎君
最初は必死の形相で顔つけをしていたのに,早くも5メートルほど泳げました。どうして上達が早いのか,その理由は「ぼくね,おうちのお風呂でもお湯の中で目をあける練習をママとしてるよ。」なるほど・・・。
4年 丹生陽七海さん   目標25メートル達成        
4年 吉田昂生君 目標50メートル達成
5年 原田渡君 目標100メートル達成

6月18日(金) ヘエーすごいゴミ!
高松市の多肥小学校6年生に「大島案内」をしました。今年で交流は4度目です。帰りにはいつも海岸清掃をして帰ってくれます。大島の子どもたちも一緒になってたくさんのごみを集めをしながらひとこと「明日になったらまたいっぱい。拾っても拾ってもきりがない・・・」と。

6月24日(木) きんちょうしました!
ハンセン病フォーラムが松山で開催されました。昨年に引き続き子どもたちにも発表の場を設けて頂きました。6月に入ってから「ああでもない。こうでもない」と悩みながらやっと「よし,これでいこう」となったのは23日(水)でした。自分の思いを自分のことばで伝えることの大変さと満足感を同時に感じられる発表になりました。

6月28日(月) 印象的なことばに感動!
庵治小学校の6年生に「大島案内」です。入所者の方々の話を聞いた後は大島会館で音楽発表でした。すばらしい歌声とリコーダー演奏に加え,今年は入所者の方のお話を聞いての感想の発表のなかに印象的な表情とことばが・・・ふるえる声で「ぼくは,大西さんが泣きながら話してくれた・・・」と。 2人のおばあちゃんも参加して,磯野さんの話に何度もあいづちをうちながら「そうじゃ,戦争のときは・・・」とお孫さんと熱心なひとこまも・・・。
6月
より一層の学校安全と「命の大切さ」の指導を

 梅雨の季節になり,校庭の紫陽花がピンクや紫色の花びらを広げています。春の花や野の草もいつの間にか,夏の草花に変わり,暑い夏の日差しももうすぐです。
 6月1日には,長崎県の小学校で6年生女子児童の痛ましい事件が発生し,社会に大きな衝撃を与えました。日が経つにつれて,重い悲しみが心の中にたまっていくようです。
庵治第二小学校では,まわりのものや人とのかかわりをとおして,豊かな自分づくりに取り組む中で,人を傷つけてはいけない,暴力をふるってはいけないということや,社会の基本的なルールを守ること,「命を大切にする」教育を進めていますが,今回の事件をしっかりと受け止め,学校の教育活動をさらに見直して,次のことを全職員で取り組んでまいります。

○「命の大切さ」や「きまり」を守ることについて,道徳の時間での指導や体験的な活動を重視した具体的な指導をする。善悪の判断,基本的な行動規範の徹底に取り組む。
 
 ○学習に不適当なもの,危険なものは学校に持って来ないように指導する。
 ○児童一人一人の思いや悩みなど,多面的な子ども理解に一層努める。
 ○情報社会の中で、コンピュータ等の使用においてのモラルやマナーについて十分に指導する。
 
 ご家庭におかれましても,「命の大切さ」や「社会における基本的なルール」などについて,具体的な場面をとおしての十分な教えをお願いしたいと思います。
 また,3年前,大阪教育大学附属池田小学校で起きた悲しい出来事は忘れることができません。二度と痛ましい事件を起こさせないように,なお一層の学校の安全に努めたいと思います。
前にもお知らせしていますが,再度,次のことを心がけていきます。

○青松園・船舶等から不審者についての情報を提供していただき,迅速に対応する。
○外部からの来訪者を見かけたら,まず挨拶をして声をかけ,用件の確認をする。
○学校生活での子どもたちの動きを,いつも職員の視野の中におけるようにする。

各ご家庭でも,「知らない人や約束をしていない人との誘いには絶対に応じない。」「危ないと思ったら大声を出す。」「すぐ逃げる。」「近くにいる大人に助けを求める。」など,自分の身を守る方法について,折に触れ話題にしてください。
 子どもたちの安全を守り,命を大切にする子どもの育成には,学校と家庭が情報を共有し合って連携していくことが大切であります。よろしくお願いします。
また,地域の皆様の子どもたちへの声かけやご指導をいただきますようお願いいたします。  

 今,子どもたちは,庵治小学校でのプール学習を楽しみにしており,また,6月24日の松山でのハンセンフォーラムの発表内容について,自分たちで話し合い,助け合って準備を進めています。昨年の経験を生かして,今年は自分たちの思いがより伝えられることと思います。
5月21日(金) やったー!! 校外学習
 この日の校外学習の目的地は,高松の二番丁小学校と高松市図書館です。二番丁小学校との交流は今年で3何目となりました。この日は2・3時間目の授業に参加するので,4人の子どもたちはそれぞれのクラスに一人だけで行きます。昨年度の友だちがいたり,担任の先生とも顔なじみになったりしているので,元気にクラスへ飛び込んでいきます。手作りの名札と名刺を大事そうにもって・・・。いつもは一人で授業することの多い1年のきょうたろう君の,たくさんの友だちに囲まれ,満足そうな様子を見ていると「子どもは友だちづくりの名人」と思わせられるのです。

5月25日(火) へえー!! テレビ会議
今年初めてのテレビ会議の相手は,高松市の女木小学校です。学校紹介では,全校生3人の学校と知って,みんなびっくり。「うちの学校より少ないね」「今年は女木島に行ってみたい」「大島のことや,ハンセン病のことも知ってもらいたいね」。自己紹介では,「野球はどのチームのファン?」「飼っている犬の種類は?」等,これからの交流を続けていくはじめの第一歩をふみだしています。

5月27日(木) おお!! 「大島案内」
岐阜県から修学旅行で来た123名の方々に島内の案内です。昨年度6年生のさちさんが卒業して初めての多人数の案内にハラハラ!ドキドキ!。1組は5年わたる君,2組は4年こうせい君,3組は4年ひなみさんと1年きょうたろう君の姉弟コンビの担当でいざ出発!
 心配してくれたさっちゃんからのメッセージ「何もはずかしいことはありません。入所者の方の気持ちを素直に受けとめて,多くの人に伝えられるのはあなた達だけです。そして精一杯,私たちの大島のおじいちゃんやおばあちゃんのことを自慢して下さい。」に勇気100倍。「大島案内ひきうけ会社」は確かな歩みを続けています。

5月29日(土) すごい!! 「沢知恵」コンサート
 沢さんの歌声に魅せられて集まった全国各地からのお客様を出迎えたのは,「大島案内ひきうけ会社」のスタッフ一同(助っ人も)。コンサート前に3グループに分かれての案内。横浜から参加された方からのお便りには「もし,単なるコンサートであれば高松まで足を運ぶこともなかったと思いますが,場所が大島青松園ということで思い切って参加し,本当に良かったと思っています。」と・・・。
5月
夢を抱き,個性豊かに自立する児童

 さわやかな5月の風を受け,子どもたちは元気に学校生活を過ごしています。
 朝の読書の時間は,静かな中にピンと張りつめた空気が感じられ,それぞれに好きな本の世界に浸っているようです。
また,一人でじっくりと学習課題に取り組んだり,合同学習では友達と協力して作業をしたりなど,四人のこどもたちの生き生きとした学校での学びの姿が見られます。
 私は、子どもたちがそれぞれに夢を抱き、個性豊かに自立することを願っています。子こどもたちの将来への確かな自立に向けて,小学校時代に必要とされる課題に着実に取り組むことが必要だと思います。
そのためには、学校が子どもの居場所であり、学びの場であり、自分の力を十分に発揮できる場であるとともに、正義と信頼と責任に満ちた文化の高い学校でありたいと思います。 
 そして、子ども一人一人が自己のもつ様々なよさを発揮したり、主体的に考え、判断したりして、可能性に向かって自分をふくらませ、自分自身の中に新たな見方や考え方、感じ方、さらには生き方を作り上げていくような児童を育てていきたいと思います。
そこで、確かな学力の定着を図りつつ、個々の児童が達成感や有能感を味わい、感性を磨き、豊かに感じる心を育てる体験の場と機会を取り入れ、学校生活を楽しく送り、自己を最大限に発揮できる場を推進していきたいと思います。
 何よりも子どもの健やかな成長には、家庭と学校、地域がそれぞれの役割を担うとともに,連携をして、力と心を合わせて取り組むことが大切であります。今後とも保護者や地域の皆様方のご支援、ご協力をよろしくお願いします。

 さて、5月12日(水)に大島青松園での看護体験学習(4・5年)が行われました。このあと、二番丁小学校との交流学習、そして沢知恵さんのコンサートなど、学校の中だけでの学習から、より多くの人とのかかわりを体験する学習活動や自主活動が計画されています。これらの体験を通して、子どもたちは、また一歩自分の心に確かな手ごたえを感じることでしょう。
 子どもたちに貴重な機会と場を与えていただき、皆様方に感謝いたします。
4月21日(水)耳鼻科,内科,眼科検診,歯科検診
 例年この時期に健康診断が行われます。4人の子どもたちを丁寧に検診したり検査してくださったりした学校医の先生方のご紹介をしておきます。
耳鼻科・・・長尾園長先生 内科・・・・市原先生
眼科・・・・藤澤先生 歯科・・・・福家先生
薬剤師・・・浜田先生
また,検診に先立っての時間調整や関連検査は各科の看護士さんや心電図の検査技師さんのお世話になっています。

4月28日(金)学習参観・PTA総会
1年生は「図工のこいのぼり作り」,4・5年生3名は日頃の「国語の音読音読大会」の発表をしました。保護者の方々からも感想をいただき,ただ見るだけでなく参加していただく学習参観になりました。

5月12日(水)看護体験
「大島案内に生かしたい」「看護のこころってどんなこと?」「青松園の中でシニア体験をしてみたい」等様々な目的をもって体験に臨みました。幸か不幸か島外からの参加者はなく,看護師さんや患者さんをひとりじめ状態のなかで「へえー」「そうだったんだ」等驚きの連続でした。この貴重な体験から子どもたちが学んだことは多く,様々な学習の場で生かしていきたいと思っています。

5月13日(木)初めての体験 〜ハープ演奏〜
老人福祉会館で,京都からいらしたハープ奏者の方の演奏を鑑賞したり,実際に楽器にふれさせていただいたりしました。本物にふれる体験は子どもたちの心に大きな感動を与えるとともに,その後の生活や学習を支えるものと実感できる貴重な時間を提供していただきました。学校にこのような催し物のあることを知らせて下さった入所者の方に感謝しています。

いいことがあったよ!!
入所者の方が「トマト植えるんだったら苗があるから。」といって持ってきてくださいました。子ども一人一人が自分の苗を大切に植えました。肥料の木酢やトマトトンの用意,わき芽の取り方,とっくり結び等何から何まで子どもたちを教えていただき,時間のあるときは学校まで来ていただいてお世話をしてくださっています。

新しい先生の紹介
 千馬知嘉子(ちばちかこ)先生が授業のお手伝いに来て下さることになりました。
 火曜日の午前,水曜日と金曜日は1日の勤務です。趣味はガーデニングだそうです。これから,学校の花も一層美しくなるのでどうぞ学校にも来て下さい。
4月
力を合わせて、心を合わせて

 瀬戸の海が春の陽にきらめき、校庭の桜も満開となった4月9日(金)、入学式が行われました。多くの方の祝福を受け、きょうたろうくんが、庵治第二小学校の仲間入りをしました。3月には、さちさんの卒業と弟のよしのりくんの転校で、さびしくなった学校も、きょうたろうくんを迎えて、4人での新しいスタートです。4年生のこうせいくんとひなみさん、5年生のわたるくんの3人は、入学式の準備や後片付けをすることを通して、これからは、自分たちが力を合わせて、心を合わせていろいろなことに取り組まなければならないことを感じたようです。この3人の役割意識の高まりと達成した後の充実感を得ることができるよう、また、きょうたろうくんも共に活動することによって、学校生活の楽しさを感じられるよう、日々の教育活動を積み重ねてまいりたいと思います。
 12日(月)には、大島案内ひきうけ会社の今年度第1回目が行われました。依頼人は1年生のきょうたろうくんと私(4月1日に赴任してまいりました。)です。今回は、学校の前から出発し、3人の案内で、春爛漫の島内を回りました。3人が分担をして、ちょっと緊張気味に説明をする中で、自分の思いを何とか伝えたいという気持ちが感じられました。今年度、4人という少人数ですが、大島案内ひきうけ会社の活動を続けてまいります。4人でできること、4人でなければできないこと、4人がそれぞれに知恵を出し合って、心を合わせて取り組むことを通して、やり遂げた充実感を味わうことを期待しています。
 皆様の庵治第二小学校の子どもたちに対する温かい思いを受けて、4人の子どもたち一人一人のよさを伸ばし、確かな学力と豊かな心をもち、心身ともにたくましく生きる子どもの育成に努力していきたいと考えています。今後とも、ご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
スタート!全校生4人
 8日までは在校生3名・職員も元気なく「どうなっていくのかな」・・・
9日の入学式に臨む4人を見ているとなんだか力が湧いてきて「今年も,やっていけそう」と思えるのでした。今年度もよろしくお願いいたします。

◎ 今年の本校のオールキャストを紹介しておきます。
校長 岡崎 明子(おかざき あきこ)在職1年目
    佐々木 広子(ささき ひろこ)在職5年目[4・5年担任]  
    戸城 一騎(としろ かずき)在職 2年目[1年担任]
    川西 和代(かわにし かずよ)在職 4年目 (9月復帰)
     井手本 優子(いでもと ゆうこ)在職2年目 [学校事務担当,庵治小学校と兼務]
    古澤 久美子(ふるさわ くみこ)音楽担当 [毎週火曜日の勤務]
    教育指導補助員  未定 
  以上の6名(1名育児休業中)ですので,ご支援・ご協力をお願いいたします。
 本校では,毎月,学校だより「しおさい」を発行しています。
「しおさい」は学校と地域,青松園,家庭の交流の様子を交流日誌 としてまとめ,表面に学校長の話を,裏面には児童の作品や作文を掲載しています。この「しおさい」は,保護者をはじめ,学校がお世話になっている青松園職員,入所者のみなさん,地域の方々に毎月子どもたちが一人ずつ手渡しで配っています。
 学校が取り組んでいる「ふれあい学習」や「ハンセン病問題学習」の様子がよくわかり、「開かれた学校づくり」を推進するうえで,大いに役立っています。