◎ 入所者カラオケ同好会M会長さんとの学習会

  Mさんは,現在一番盛んに活動している入所者同好会の会長をしている。Mさんには,子どもたちの「ぼくが入所者だったら絶対耐えられなかったと思う。」という疑問から話を聞くことにした。Mさんは,子どもたちの質問をもとに,入所してから50年間のその時々の思いを語ってくれた。子どもたちは,さまざまな逆境にも負けず,生きがいを求めたくましく生きてきたMさんの生き方に感動し,自分も強く生きたいという思いを書いた。

◎ 感想(思ったことや考えたこと)  

Mさんのお話で心に残ったのは,手術をして子どもができないようにされたことが一番つらかったという話や,大島から自由にでられなかったことがとてもつらかったという話でした。また,入所者のみなさんは,らい予防法がなくなる2年前までは,その法律がなくなることが夢であったということも心に残りました。
 Mさんの話を聞いていて,私は,自分の子どもをもたせてあげればよかったのに,家族といっしょにくらさせてあげればよかったのに,と思いました。らい予防法がなくなって大島から自由に外に出られるようになってよかったなあ,と思いました。
 わたしは,差別をしないで,入所者のみなさんとなかよくしたいと思いました。(5年女子)
  Mさんのお話で心に残ったのは,「大島での50年の生活の中で,何度も挫けそうになったことがあったけど,同好会の活動を始めたり,なかまと支え合ったりしながら,自分なりに精一杯生きてきた。子どもをもてなかったことには悔いがあるが,それ以外に悔いは残っていない。」という話でした。この話を聞いて,強制隔離によって自由が奪われたり,病気の後遺症に悩まされたりしながらも自分の生きがいを求め,力強く生きてきた入所者のみなさんの様子がよくわかりました。 〜中略〜 Mさんの話を聞くまで,「大島での生活は辛いし,苦しかったんだろうなあ。」ということばかり思っていました。今日の話を聞いて,苦しい生活の中でも,生きがいを求め,がんばってきた入所者のみなさんはすごいと思ったし,ぼくも目標をもってがんばりたいと思いました。(6年男子)