本校は,ハンセン病問題について学び,正しい人権感覚や意識を育てること,差別に負けず前向きに生きてきた入所者の生き方に学び,たくましく生きていく力を育てることを目標に,ハンセン病問題学習を進めている。青松園の職員や入所者を講師に,主に,5.6年生が学んでいる。また,学んだことを,他の地域に広げることも大切にしている。1〜4年生は,大島の様子や青松園の役割について学習している。

1 ハンセン病について調べる
 小学生向けにつくられているハンセン病啓発のためのリーフレット「小学生のためのハンセン病の知識」をもとに疑問に思ったことを調べることから学習を進めた。文献資料やビデオ資料をもとに調べ,分からなかったことについては,青松園井上園長や入所者自治会長から話を聞いた。

小学生のためのハンセン病の知識(日本ハンセン病学会社会啓発委員会)
青松園内の設備(3.4年生の調べたこと)
1999年度子どもたちのまとめ(ハンセン病の病気について調べたこと/大島青松園について調べたこと)

2 入所者との学習会(1998年度)
 長い間,差別の対象とされ,隔離されてきた入所者の生の声を聞くことで,差別の現実から深く学び,人権尊重の精神と反差別の態度を培うことと,そのような環境にも負けずに生きてきた入所者の姿からたくましい生き方を学びたいと考え,次のような学習を行った。

青松園自治会機関誌「青松」編集長Nさんとの学習会
入所者自治会前会Sさんとの学習会
入所者カラオケ同好会Mさんとの学習会
子どもたちの学習のまとめ(10年度)


3 青松園ケースワーカーとの学習会

 ケースワーカーは主に入所者とその家族とをつなぐ役割や入所者の相談員としての役割をしている。そのため,入所者の一人ひとりの事情に詳しく,最も入所者に身近な職員の一人である。また,園外からの訪問者に園の案内をしたり,さまざまな場所で講演したり,ハンセン病問題の啓発のための活動をしている。

ケースワーカーさんとの学習会


4 庵治小学校との合同学習(1999年度)
 今年のハンセン病問題学習は,同じ町にある庵治小学校の6年生と合同で行った。テレビ会議を活用しての学習をしたり,庵治小学校の児童と合同で入所者との交流学習会を行ったりした。

庵治小との合同学習会

                              
ハンセン病学習